春や秋になると、多くの人が花粉症に悩まされます。
くしゃみや鼻水、目のかゆみなどが代表的な症状ですが、「花粉症になると頭痛がする」という人も少なくありません。
実は、花粉症と頭痛には深い関係があり、そのメカニズムを理解することで、適切な対策を取ることができます。
今回は、花粉症と頭痛の関係性、原因、そして効果的な対処法について詳しく解説します。
【花粉症が頭痛を引き起こすメカニズム】
花粉症による頭痛は、主に以下の3つの要因によって引き起こされます。
-
鼻づまりによる酸素不足
花粉症の症状として鼻づまりが挙げられますが、鼻が詰まることで十分な酸素を取り込めなくなり、脳が軽い酸欠状態になります。この酸素不足によって頭痛が引き起こされることがあります。
-
副鼻腔炎(蓄膿症)による頭痛
花粉症が悪化すると、副鼻腔(鼻の奥にある空洞)が炎症を起こし、副鼻腔炎(蓄膿症)になることがあります。副鼻腔内に膿がたまると、圧迫感を伴う鈍い頭痛が発生します。この場合、特に目の周りや額、頬のあたりに痛みを感じることが多いです。
-
ヒスタミンによる血管の拡張
花粉症のアレルギー反応では、ヒスタミンという物質が分泌されます。ヒスタミンは血管を拡張させる作用があり、その結果、脳の血管が広がり頭痛を引き起こすことがあります。このタイプの頭痛は片頭痛と似たズキズキする痛みを伴うことが多いです。
【花粉症と頭痛の種類】
花粉症に伴う頭痛には、いくつかの種類があります。それぞれの特徴を知ることで、適切な対処が可能になります。
-
緊張型頭痛
-
鼻づまりやストレス、睡眠不足などが原因で起こる
-
頭全体が締めつけられるような鈍い痛み
-
目の疲れや肩こりを伴うことが多い
-
-
片頭痛
-
ヒスタミンによる血管拡張が原因で発生
-
片側または両側にズキズキとした痛み
-
光や音に敏感になり、吐き気を伴うことも
-
-
副鼻腔炎による頭痛
-
鼻の奥や頬、目の周りが痛む
-
朝起きたときに痛みが強くなることが多い
-
頭を下に向けると痛みが増す
-
【花粉症による頭痛の対処法】
花粉症による頭痛を和らげるためには、花粉症そのものをしっかりコントロールすることが重要です。
-
花粉対策を徹底する
-
外出時はマスクやメガネを着用し、花粉を吸い込まないようにする
-
帰宅後は服についた花粉を払い、手洗いや洗顔をする
-
空気清浄機を活用し、室内の花粉を減らす
-
-
鼻づまりを解消する
-
鼻スプレー(点鼻薬)を使用して鼻の通りを良くする
-
蒸しタオルを顔に当て、鼻の血流を促進する
-
ぬるま湯で鼻うがいを行い、鼻腔内の花粉を除去する
-
-
適切な薬を使用する
-
抗ヒスタミン薬(アレグラ、クラリチンなど)を服用することで、アレルギー反応を抑える
-
副鼻腔炎が疑われる場合は、医師の処方による抗生物質を使用することも検討
-
片頭痛のような頭痛には、イブプロフェンやアセトアミノフェンなどの鎮痛薬が効果的
-
-
生活習慣を整える
-
睡眠を十分にとり、免疫力を高める
-
ストレスをためないようにリラックスする時間を作る
-
バランスの取れた食事を心がけ、ビタミンB群やマグネシウムを意識的に摂取する
-
【病院を受診すべきタイミング】
花粉症による頭痛がひどい場合、自己対処だけでは改善しないこともあります。以下のような症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
-
頭痛が長期間続き、日常生活に支障をきたす
-
鼻づまりがひどく、副鼻腔炎の疑いがある
-
市販薬を使用しても改善しない
-
強い吐き気や視界の異常を伴う
【まとめ】
花粉症と頭痛には密接な関係があり、主に鼻づまり、副鼻腔炎、ヒスタミンの影響によって頭痛が引き起こされます。対処法としては、花粉対策を徹底し、鼻の通りを良くすることが重要です。
適切な薬を使用したり、生活習慣を整えることで、症状を軽減することができます。症状が改善しない場合は、早めに医師に相談し、適切な治療を受けることをおすすめします。
また、整体で自律神経を整えることで、鼻の通りがよくなり、頭痛が改善することもあります。
原因を一つひとつ紐解いていくことが、頭痛を改善していくためには重要です。